2010年05月28日

マル優制度の解説③【派遣法】



マル優制度の解説の第三弾です。

【認定取得のハードル②】

具体的なイメージとして、私の地元で多い「物の製造」派遣、全国展開できていない、一つの県或いは有力な派遣先の別工場があるためそちらにも派遣している落下傘的展開にとどまっている派遣元事業者における認定取得のハードルを挙げます。

ほんとにこれができるのか?と疑問があるのですが・・・

1. 派遣スタッフの就業を適正に保つための派遣先への働きかけ
 この中で「派遣スタッフに対する安全配慮義務を果たしていること」という文章があります。
 『果たしていること』・・・労災事故が起きれば、まず否定されます。
 労災事故が起きても、安全配慮義務を尽くしていたとするには、非常に困難で、こんなところにもハードルの高さがうかがい知れます。
 そのほかにも「本来派遣先が講ずべき措置を遺漏無く果たしていることを逐次確認すること」という力関係で弱者に当たる派遣元にこのような基準を設けることも、本当にこんなことができるのだろうか?と心配になります。

2. 有給休暇取得や労働・社会保険の適用対象者のもれなく適用
 実務ではこの辺りの相談が多いのです。
 なんとかならないかぁ~って。なんともならないから回答も非常にしづらいのですが、少なくない業者さんはこの基準で諦めるかとなりそうな;;;

3. 認定取得後の問題発生
 これは基準ではありません。
 めでたく認定を取得できたとしても、その後に基準を満たさない事項が公になった場合・・・偽装取得ではないか?との誹りは免れないだろうなぁと想像するのです。
 認定取得だけでもかなりの労力を必要とするのに、悪意が無く生じた何らかの事故を基準を満たさないことに繋げようとする理屈は簡単にできそうで、それに対する労力も想像した場合、取得による経済合理性がある市場なんて本当に存在するのかい?と考えてしまうのです。

3回に分けて、認定取得に否定的な見解を述べましたが、それでもトライしてみましょう!という業者に社会保険労務士がどう支援できるか?を近日中にアップしたいなぁと考えています。
これまでは情報提供が遅れた汚名返上で連日のアップにしてましたが、本来のエントリーペースに戻ることをお許しください^^  


Posted by 渥美尚人特定社会保険労務士・行政書士事務所 at 18:33Comments(0)・法改正最新情報

2010年05月26日

マル優制度の解説②【派遣法】



解説の①では、「マル優制度への取り組みは慎重にb」との方針で進めました。

今回も、同様の方針で展開することとなるでしょう;;;

【認定取得のハードル】

具体的なイメージとして、私の地元で多い「物の製造」派遣、全国展開できていない、一つの県或いは有力な派遣先の別工場があるためそちらにも派遣している落下傘的展開にとどまっている派遣元事業者における認定取得のハードルを挙げます。

1.40人に一人の営業スタッフ(と利益構造の情報開示)
 派遣元責任者では、100人ごとに一人の基準があります。派遣元責任者のサラリーと会社の経費、社長の役員報酬、そしていくらかの利益を100人の派遣労働者の粗利で賄えばいいとするのが、派遣法です。
 認定取得を目指すためには、この構造を40人で賄う構造にする必要があります。
 「この構造を40人で賄う構造」とさらりと言いましたが、要は利ざやを増やさなければならないわけで、それには派遣料金を高くするか、派遣労働者の給与を相対的に下げる必要があります。
 その上で、別の基準では、「あなたで当社はこれだけ儲けているんだよ」は言い過ぎですが、「派遣料金のウチ、派遣スタッフに支払う給与の割合の情報開示」という基準があり、なんとも対応策の難しい基準となっています。

2.最低でも、1年おきに純利益を黒字
 一昨年のリーマンショック以降、「物の製造」派遣はその直撃を受けています。
 企業を存続するだけでも四苦八苦している会社が多い中で、純利益ベースで赤字が連続する会社には認定しないという基準があります。
 もしかしたら、決意をよそに、この基準だけで認定を受けられないという会社も少なくないかもしれません。
 但し、過去3期のうちで赤字が連続していないこと、が基準ですので、赤字→黒字→赤字でも基準を満たすこととなります。
 このような利益指標では、営業利益が使われることが多い中で、純利益が指標として採用されていることには注意が必要です。
 もしかしたら、固定資産の特別償却損で赤字なんてことに・・・

 

  


Posted by 渥美尚人特定社会保険労務士・行政書士事務所 at 17:11Comments(0)・法改正最新情報

2010年05月25日

マル優制度の解説①【派遣法】



情報提供に出遅れたことを挽回するため、すこし踏み込んでマル優制度の解説をしたいと思います。

【自社で(認定取得に)取り組むべきか否か?】

報告書の10Pでも述べられているとおり、「認定取得のインセンティブ・メリット」をどう高められるか?これに尽きると考えます。
しかも行政側が。

マル優制度を簡単に表現すると、法令を上回る基準の労務管理体制を敷いていることを認める制度。
つまり、上回る分=コスト高体質となり、それをまかなうだけの競争力が派遣事業者に必要となる。

マル優認定を得た事業者だけの市場にそれだけの利益構造を持たせることができれば、そろばんに適うのだが。
そんなうまい話があるわけないし、となると、自社で取り組むべきか否かの判断はかなり厳しい目を持って、考慮すべきだろうと考える。
非上場企業のような、コンプライアンスに監視の目が緩やかな企業には、かなりの自制心とシビアなビジネスプランを構築しての決断が必要となろう。

冒頭でも引用した、「認定取得のインセンティブ・メリット」=認定取得後の経済的合理性を行政がどこまで用意できるか?
行政側は、入札参加基準に「派遣労働者を使用している場合は、その○割以上をマル優認定を受けた派遣元から派遣されていること」等の基準を設けることで、派遣先での需要を喚起することができる。

つまり、このようなインセンティブ・メリットを高めることに行政がどれだけ積極的か見極めてから、取り組むかどうかの判断をしても、不可逆性の高い取り組みとなることから、遅くないと判断します、私は。  


Posted by 渥美尚人特定社会保険労務士・行政書士事務所 at 13:13Comments(0)・法改正最新情報

2010年05月24日

派遣のマル優制度



まことに恥ずかしい限りですが、チェックしていたはずの派遣のマル優制度の認定基準が公表されておりました;;;

http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other42/index.html

ん~、出遅れて残念。
  


Posted by 渥美尚人特定社会保険労務士・行政書士事務所 at 16:37Comments(0)・法改正最新情報